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5セットマッチのペース配分

吉田 豊
こんにちは!、金曜日担当の吉田です。

2020年の全豪は、男子はジュコビッチ、女子はケニンの優勝で
幕を閉じました。

ロンドでも、優勝者当てクイズでいろいろな方に、「誰が優勝するの」
と聞かれましたが、女子のケニンを当てるのはほとんど無理だった
のではないでしょうか。

一応、ランキングは15位で第14シードだったのですが、目立った実績が
ありません。

調べてみると、今年は2トーナメントに出場して、両方とも2回戦負け。

一つは、ブリスベン国際で大坂なおとも当たり、フルセットの末
負けています。

ですので全豪優勝は、思いもよらない結果だったと思います。

一方、男子のジュコビッチは、もっとも当てた人が多かったのでは
ないでしょうか。

ATPカップでのナダルとの試合を見ると、まったくスキがなく
こちらは当てやすかったと思います。

これで、今回のグランドスラムもビック3の一角であるジュコビッチ
が優勝。

新しい優勝者は出ませんでした。

マスターズ1000の年間9大会も、同じくトップ選手が出ていて、
(というより出場が義務付けられている)優勝者は、様々出るのに、
グランドスラムはジュコビッチ、ナダル、フェデラー、少し遡ると
マレー、ワウリンカが3回ずつの優勝。

実は、この17年間でこの5人以外の優勝は、2014年のチリッチ、2009年
のデルポトロ、2005年のサフィン、2004年のガウディオの4人しかいないのです。

最大の理由は、グランドスラムは5セットマッチだからというのがあります。

5セットマッチは、相手より少しでも技術、体力、精神力が勝っているほうが
勝つのです。




それと、今回の試合を見て感じたのは、今の若手は5セットマッチの駆け引き
に慣れていないように見えます。

考えてみれば、今ではグランドスラムだけが5セットマッチですが、ナダル、フェデラー、
ジュコビッチが若いころは、マスターズの決勝、ファイナルズやデビスカップなど
グランドスラム以外でも5セットマッチが多数ありました。

グランドスラムのみとなった今では、若い選手などはグランドスラムの舞台で
初めて5セットマッチを経験するのではないでしょうか。

よって、その駆け引きをする上でのペース配分や節目となるポイントを知り尽くした
相手には勝てない、という事になる。


今の、ビック3を倒すにはどうしてもある程度の経験が必要になると思いますし、
そうなると若手がいきなり勝つのは難しいでしょう。

ティームは今回敗れたとはいえ、一時はセットをリードしましたし、全仏を中心に
経験を重ねられたので、今後期待ができると思いますが、

なんといっても、歴代第5セット獲得率1位の錦織選手は本命に思えます!!。

現在ケガの回復が遅れていて、2月もツアーを欠場することになりましたが、
完璧に復活すれば、可能性は十分あると思っています。

早く復帰してほしいと思いますが、完全にの治るまでは、焦らずに治療に
専念して、準備してほしい。

とまあ、最後は錦織を持ち上げる形で締めることになりそうですが、現実に
ビック3のグランドスラム優勝に終止符を錦織が打ってくれたら、どんなにか
嬉しいでしょううね。