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グランドスラムに出場するには!

吉田 豊
こんにちは!、金曜日担当の吉田です。

現在ワシントンで行われているマスターズ500シティオープンで、
西岡良仁選手が、一昨年のマスターズカップファイナリストのダビドゴファン
選手を破り、3回戦に進出しました。

次が、同じくシード選手を破りながらも、試合中にラケットをぶち折り主審から
ペナルティーを受け、試合終了後、主審との握手を拒否して口論をしていた
ニックキリオスとの対戦になりました。

また、キリオスにラケットを折らせる展開になれば勝機があったかもしれませんが
残念ながら、ストレートで敗退。

ただ、全米オープンまでにTOP50を目指してほしい!。

一方錦織は、ウィンブルドン後は休養していましたが、カナダのマスターズ1000を
皮きりに、連続してマスターズ1000大会、二大会に参戦します。

ここで、頑張ってポイントを稼いでほしい!。

なぜなら、昨年はこの二つの大会、1回戦と2回戦負けだったので、昨年のポイントは
ほとんど無いに等しい。

ということは、勝てば勝つほどポイントが貯まるので、何とか頑張って出来れば
全米オープン、第4シードを確保してほしいと願っています。

さて、先週のブログは様々の反響がありました。

勝ち抜けるサーブアンドボレ―ヤーがいたらご一報くださいというくだりから、本当に
一報頂いたり(残念ながら今はいない、という意見が多かったです。)、でも一番言われた
のは、「全米オープンの予選に参加する128人」という言葉に、「それは本戦に参加する
128人の間違いでは」と結構頂きました。

確かに、本戦に参加できるのは128人なんですが、予選に参加できるのも128人なんです。

実は、その内容のブログを2018年の7月に「ウィンブルドンに出場するには」という
タイトルで書いたのですが、まるでウィンブルドンだけに限ったような印象を与えて
しまっているようで、今回おさらいで、タイトルもグランドスラムに出場するには、
ということに改めて書かせて頂きます。



まず、本戦に入れるのは128人ですが、1位から128位までが入れる訳ではありません。

怪我人や休養に当てるとか、苦手なサーフェスだから出ないという人がゼロとして、
104位まではストレートインできます。

次に、8人はワイルドカードといって、ランキングは低いけど将来有望な若手、この場合
開催国の若手、全米ならアメリカ人、全仏ならフランス人が多く選ばれます。

また、怪我などでランキングは下がっているけれど本来なら出れる人、人気があり
大会を盛り上げ、お客さんを呼べる選手、今だとマレーなどがそうです。

これで、104+8で112人、残り16枠を1枠8人のトーナメントで争う事になり、16×8
で128人が予選に参加する訳です。ストレートインが104位、ワイルドカードの人が
そのランキングに入っていないとして、232位までは予選に参加出来ます。

日本人男子に当てはめますと、錦織はもちろんですが、77位に西岡は本戦ストレートイン
出来ます。

ダニエル大郎は、118位ですのでもう少し順位を上げれば、本戦参加。

138位の内山靖崇、154位の伊藤竜馬、168位の添田豪、197位の杉田祐一、216位守屋宏紀
220位綿貫陽介までは予選に出れます。

243位の内田海智は予選に出れないかと言うとそうでもありません。

そこで、重要なのが前述しましたが、怪我で出れない、休養に当てるなど権利があるのに
出ない人が何人いるかがキーポイントになります。

特に、怪我人は常にいますから、ダニエル大郎のランキングなら本戦に入れる可能性が
高いです。

ということは、243位の内田も予選に参加できると思います。

問題なのは、378位の越智真、389位の高橋悠介、397位の徳田簾大。

さすがに、これくらいだとダメだろうと思われますがそうとも言い切れません。

欠場者は、怪我人、休養、苦手なサーフェスの他にも、お金が無い、という理由も
あるそうです。

以前にもこのブログで紹介した事がありましたが、男子は336位、女子は253位で収支の
合計が釣り合うという話しをしたことがありました。

本戦や予選に確実に出れるならともかく、ランキングが微妙な人は現地まで行って、サインイン
を行って出る意思表示をしなくてはいけません。

当然、旅費や宿泊費がかかりますが、試合に出れるとは限らないのがつらいそうです。

特に、女子は予選参加ラインと収支ラインが接近していますから、怪我人や諸事情で不参加の
選手の情報に神経を尖らせる事になると思います。

また、全豪オープンは以前は12月に開催されていて、クリスマスと時期が被ることから多くの
選手に敬遠され、今でこそ1月に開催時期を移動して、盛り上がりを見せるようになりましたが
、南半球は遠いという理由から来ない選手も多く、500位近く出も予選に出れたケースがあった
そうです。

ただ、北米のハードコートの全米オープンは、全仏やウィンブルドンのようにサーフェスを嫌って
不参加と言う選手は少ないと思われますので、そこまで予選ラインが下がる事はないでしょう。

プロならば、本戦に出れるチャンスがあれば生かしたいと思うハズです。

出れれば、600万以上の賞金がはいるわけですからね。

おわかりいただけたでしょうか。