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新インナーゲーム(その1)

吉田 豊
こんにちは!、金曜日担当の吉田です。

今週月曜日から、日本では楽天ジャパンオープンが開催されて、
残念ながら錦織は欠場でしたが、ダニエル太郎と内山靖崇が活躍
して盛り上げていると思います。

しかしながら現在私が気にしているのは、北京で開催されている
中国オープンです。

この大会は男女共催で、女子では大坂なおみと全米オープンで優勝
したアンドレースクが、男子では久しぶりにアンディマレーが
勝ち残っているからです。

本日マレーは第1シードのティエムと、大坂なおみとアンドレースク
が対戦します。

こちらも皆さん、注目ですよ!!。

さて、今日はテニス界のバイブルと言われる「新インナーゲーム」を
紹介したいと思います。

 

この本は、2000年に初版が日刊スポーツ出版社からは発行され、私が
所有しているのは2015年に発行された第12版、つまりそれほど読まれている
本なのです。

この本を、今週と来週に渡って紹介致します。

さて、その前に先日の私のブログ、「テニスについて本音をを語った本」の
シャラポワの言葉をもう一度紹介したいと思います。

「ウィンブルドンで優勝した時は、自分自身に没頭して何も聞こえず、
何も気にならなかった。」

これは、よくアスリートが偉業を達成するときに言われるセリフで、よく
ゾーンに入った状態と言われ皆さんもテニスに関わらず経験したことが
あると思います。(ゲームとか読書など)

インナーゲームとは、この精神状態を作り出す方法を記述した本です。

でもこれは、簡単ではありません。

ゴルフの青木功さんが「よく心技体というが、本当は体技心だ」と
言っていたそうですが、これはまさにこのインナーゲームの本質です。

体に技術をさせる、テニスで言うと体にテニスをさせて、心はそれを
邪魔しない。

日本人は、心を強くするという言い方をすると思いますが、インナーゲーム的
には、心が黙っている、心が何かを語りかけるから失敗が起こる、これが
この本が言おうとしていることです。

たとえば、テニスをプレーしていてミスが起こります。

その時に「もっと足を動かさないとだめじゃないか」とか「軸足をしっかり
きめて振り切らないと」「何をやってるんだ!、しっかりしろ!!」

大切なポイントでは「ダブルフォルトしないように気をつけよう」「ミス
したらやばい!」

チャンスボールが来ると「よし!これを決めたら勝ちだ」など心が動いたり
実際に言葉に出して、自分を𠮟咤激励したりするケースがありますが、
これらは全てNG。

パフォーマンスを下げ、身体を硬直させ、更に失敗を誘発しゾーンに入る
状態から遠ざけるそうです。

誰しもそんな経験があるのではないでしょうか。

またプレー中に「この相手に負けたら恥ずかしいな、何て言い訳しようかな」
「よし!、この試合もう勝った!」などなど。

インナーゲームでは練習やトレーニングで体技を磨き、常に身体は出来るように
しておいて、心はそれを邪魔しない。

つまり、体技を信用して、今ここでの状態になり、心が黙っていればゾーンに
入った状態になれると言っています。

よく「練習では出来るんだけど、試合になると出来ない」という事を聞きますが
、これは日頃の練習で体技は出来ているが、心が邪魔をしている事を
意味します。

なぜなら、練習では心は黙っている事が多いからです。

心が強いとか弱いとか言うよりわかりやすいですね。

この本では心をセルフ1、体技をセルフ2と表現し、心であるセルフ1をいかに
静め、扱うかをメインテーマにしています。

セルフ1は言葉を使い、セルフ2は肉体を使う、そしてセルフ1を黙らせセルフ2を
活動させる手法、セルフ1対セルフ2を自分の中で対決させる、そして体技である
セルフ2を勝たせる手法、それがこの本の題名「インナーゲーム」に由来するのです。

これ以上書くと長くなってしまうので、おしまいにしますが、ポイントは集中力を
上げる方法とその条件になります。つまり集中すれば心は黙る、ということですが
具体的な方法は、この本を読んでください。

来週は、体に技を習得させる、信用できるセルフ2、つまりテニスが上達する
インナーゲーム的手法を紹介しましょう。(場合によって変更あり)